出版の未来像創造事業

~読書の魅力、本の価値 ~ブレストミーティング2023本の学校 報告

《2023年10月29日開催》
自由な議論の場を、本をめぐる現実が多様化する今こそ、自由な議論の場を開きたい・・・という思いから、NPO本の学校は、昨年に続き「本の学校2023ブレストミーティング」を東京・神保町の専修大学にて開催しました。
今回は「1.本のある場所の価値」「2.読書の魅力を伝える」という2大テーマで各2つの文化会を開催し、その後、各分科会のコーディネーターが集まり、ラップアップ(まとめ)を実施。会場66名、オンライン119名と多くの方にご参加いただきました。

「分科会1ー(1)テーマのある書店〜他業界からの書店参入〜」には、岩見俊介さん(透明書店 代表)と荻田泰永さん(冒険研究書店 代表)が登壇。NPO本の学校の理事も務める大井実(ブックスキューブリック)の進行のもと、他業界から参入されて書店開業をしたお二方より、書店開業を決めた経緯や、開業後の苦労、運営にあたってのノウハウを幅広く語っていただきました。
「分科会1ー(2)これからの図書館は地域に何をもたらすか」には、パネリストに井上康志さん(都城市立図書館 館長)、森田秀之さん(マナビノタネ 代表取締役)が登壇。ショッピングモールをリノベーションして開館した都城市立図書館について語っていただきました。特に参加者からの質疑応答にかなりの時間を割いていただきました。

「分科会2ー(1)若者の読書と読書推進」には、パネリストに飯田一史さん(ライター)、宮澤優子さん(高森町立高森北小学校・高森町子ども読書支援センター 司書)、コーディネーターに田口幹人さん(未来読書研究所 共同代表/NPO法人読書の時間 理事長)が登壇。若者の読書についての様々なデータから、若者の読書量は2000年代以降増えていること、学校図書館の現場で起きている実例を挙げて小学生の読書状況を語っていただきました。
「分科会2ー(2)読書“体験”を育てる活動」には、市川紀子さん(有隣堂)、竹田信弥さん(双子のライオン堂)、内沼晋太郎さん(ブック・コーディネーター)が登壇。個々の書店で開催している読書会やビブリオバトルなどの運営ノウハウを披露していただき、さらなるイベントの認知向上や発展に向けた議論がなされました。

「ラップアップ(全体まとめ)」では、柴野京子理事長が司会役となり登壇。各分科会の内容を共有し、参加者からの感想を抜粋して読み上げ、そこからさらに熱い議論が交わされ・・・会場の使用時間を超えて盛り上がりました。
また、4年ぶりに飲食つきで開催された交流会には、60名の方々が参加され、ブレストミーティングに負けないくらいの熱を持った意見交換がおこなわれていました。

ご登壇者の皆さま、会場を提供いただいた専修大学さま、ご後援団体のみなさま、運営に携わった皆様に感謝申し上げます。次回のイベントがより一層充実した内容になるように、運営側で修練してまいります。

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